完璧な彼は、溺愛ダーリン

次々に葛木さんから放たれる愛のセリフ達。
葛木さんに愛されていると自覚するには十分すぎた。


どうして私が、そう思っていたけど。
葛木さんは他の誰でもなく、私を選んでくれたんだって素直に受け止められた。


これからきっと色々な事があると思うけど、それでも葛木さんなら大丈夫。


お風呂を出た私はダボダボの洋服を着て、彼の前へと出た。


「やっぱ少し大きいですね」

「……っ、髪の毛まだ濡れているよ、おいで。拭いてあげる」


何か言葉を飲み込んだ後、葛木さんが手招きをするから素直に近付いた。
タオルを取ると私の髪の毛をゴシゴシとする。


「ドライヤー持って来るから待っててね」

「はい、ありがとうございます、すみません」


風呂場からドライヤーを持ってきた葛木さんは、コンセントに差し込むと電源を入れる。
温かい風と、葛木さんの大きな手が髪の毛を乾かそうと小刻みに上下した。


それが気持ちよくて、心地よくて、段々と私の瞼が落ちて来る。
ドライヤーの温かさもあり、完全に瞼が閉じてしまった私が眠りの底に落ちるのに時間はかからなかった。

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