結婚したくてなにが悪い?!

「兄は、あなたと結婚なんてしませんよ? あの人は僕から何も奪ったりしませんから・・ 
あの人は子供の頃からずっと欲しいものを我慢して来た人です。
僕が欲しいと言えば何でもくれた。だから、あなたの事も…」

彼の言葉から、虚無を感じる。
寂しそうに話す穣さんの顔を見て、私は確信する。本当は穣さんも彼の事が好きなんだと

ただあの人に、父親の実子ではないとの負い目で遠慮され、距離を置かれてる事に、穣さんは腹をたてているのだろう。

父親が違っても、間違いなく血は繋がっているのだ。穣さんからしたら、あの人とは間違いなく兄弟であり、多分本当は大好きな兄なんだろう。

「ええ…結婚しないでしょうね? でも、良いんです。結婚だけが女の幸せじゃないって、教わりましたから…私にはホテルの仕事を辞めることなんて出来ません…だから、ホテルの仲間をお客様を家族だと思うことにします。そしてホテルマンとしてあの人の側に居ます。」

「では、行くんですか?」
「はい。」
「いつ?」
「少し早いですが、来週にでも…」
「では、僕の方で手配します。」
「いえ、そこまで御迷惑かけれません。」
「させてください。最後に…僕に花を持たせてください。」
「有難うございます。」
「きっと戻って来てくださいね?貴女の様な優秀なホテルマンを失う訳にはいかない。」
「・・・SAKURA HOTELの代表として、恥ずかしく無い様に頑張ります」




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