WHAT COLOR IS LOVE
忙しい君に会える時は、大抵君が真っ白けの時で、ピンク色の君が好きだから、ちょっと切ないよ。
どうしようもないほど切ない夜は、恋しくて恋しくて空を見上げる。
同じ月を、どうか見ていますように。

だから、秘密。
誰にも言わないよ。
そっと教えてくれた夢の話も、ほんとの気持ちも。
火をつけて、君を灰にして、お守り袋に入れて持ち歩くんだ。
僕がいつでも、あたたかいように。

この水は飲めません。
君を溶かして殺してしまいます。
君が愛しくて壊れそうなので、この水は飲めません。

愛していると嘘をついた君の愛しい声を、永遠に忘れないことが、君への復讐。

大好きだけど、言わないよ。
君が愛してくれなくても、きっと、ずっと、変わらないから。
よかった。
もう、上手に笑うことも、誰かを許すことも、泣かずにいることもできなくなっていたから。
君がいて、よかった。

時計を見ない優しさが、眠気と戦っていて。
そんなに愛しくさせないで。
ずっとここに、いたいと思ってしまうから。

飲み干した君の体液が、やがて躰を蝕んで支配する…。
終わりなんかこないよ。
永遠にこないよ。
君は、特別。
時間はちゃんと、止めておいたからね。

バカにされると嬉しくなって、もっともっと、何にもできない人間になりたいと思っちゃうよ。
忘れ物をするんだ。
わざと、わざとだよ。
また君に会いたくて。
こっそり、心を置き去りにするんだ。
< 29 / 52 >

この作品をシェア

pagetop