課長は私の憧れ

翌日の土曜日、美幸からラインが来た

【昨日はありがとう。
愛空今日何してる?】

【今日はなんもしてないよ】

【アパート行っていい?】

【良いよー!】

片付けや洗濯などに追われていたとき、玄関チャイムが鳴った

玄関を開けるとそこには買い物袋をぶら下げた美幸がいた

『おじゃましまーす』

「どうぞー」

『あ、これ。お昼の材料』

「あー。ありがとう。ごめんね」

『いえいえ』

「なんかあったの?」

『涼真と住むねマンションの見学』

「佐伯くんは?」

『休日出勤らしい』

「なるほどね」

『頑張ってくれてることは分かるんだけどねー』

私達は、お昼を食べながら他愛も無い会話をしていた。

『じゃお腹もいっぱいになったし、私帰るね』

「うん」

『今度時間ある時買い物付き合ってくれる?
食器とか家具とか揃えなきゃならないもの多くて』

「良いよ」

美幸が帰ると家の中がガランとしてしまった

やることも無くソファーでうとうとしていた時、電話がなった

「はい、もしもし」

『愛空!元気にしてるの?』

電話はママからだ。

「元気してるよ。」

『なら良いけど』

「ママ、用件は?」

『たまにはこっち帰って来なさいよ』

「分かってるよ」

そう言うと電話を切った
ママが心配なのは分かるけど若干うるさいと感じる

結局土曜日は、部屋から一歩も出ることなく一日をすごした

日曜日は、暇だったので駅ビルでも行こうかと思い外出した

『倉持?』

呼ばれたため振り返ると、課長がいた

「あれ、課長」

課長は私服姿だった
背の高い課長は何を着ても似合う

「課長どうしたんですか?」

『家にいても暇だから駅ビル行こうかと』

「課長もですか
なんなら、一緒に行きませんか?」
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