俺様社長の溺愛宣言

満里奈side

病院から帰った私は、一馬の予想通り、更に具合が悪くなり、薬を飲んで、早々に眠りに着いた。

…朝、いい匂いが漂ってきて目が覚めた。

「…起きたのか?具合はどうだ?」
「…お兄ちゃん」

キッチンからこちらに来た一馬が私の傍まで来て、膝まずく。そして、私の頭を優しく撫でた。

「…顔色は、いいみたいだな」

そう言って優しく微笑む一馬に、私も笑みを返す。

「…お兄ちゃんが傍に居てくれたお陰で、調子いいみたい。ありがとう」

「…ずっと傍に居てやりたいんだけどな、昼からオペが一件入ってるんだ」

「…お兄ちゃんはお医者様でしょ?患者さんをしっかり治してあげて」

「…満里奈の専属になれたらいいのに」

「…お兄ちゃんは心配性だなぁ。今日はずっとベッドで大人しく寝てるから」

「…当たり前だ。小林の言うとおり、週末までは、しっかり養生しろよ。週末は、俺も仕事休みだから、傍にいるから」

「…ありがとう」

「…腹減っただろ?朝食一緒に食べよう」

…それから一緒に朝食を食べた一馬は片付けをし、仕事に向かった。私はベッドに入り大人しくする。

ふと、目線の先に、携帯が見えて、手に取った。

誰からの連絡もない。

…あれ。

私はメールを開いて絶句する。

零士から、メールが来ていた。

『満里奈に会いたい』

それに対してのRe.…返信してる。

その内容に、震えた。

こんなメール来たの知らないし、返信なんてしてない。

…やったのは一馬?
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