【完】好きだという言葉の果てに
『あやめさん、あやめさん、大好きですよ』


陽だまりの様に微笑まれて、手を握り締められたら、ドキドキが止まらなくなって思わず顔が緩んでしまう。
そんな私を、彼はまた『可愛い』なんて言ってくれちゃうから…。



もう、グズグズに甘やかされて、どうにかなっちゃいそうだよ。



そう思って、雪でも降って来そうな空の色を、溜息で白く染めた。
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