【完】好きだという言葉の果てに

「……!ちょっと待った!その先は俺が言います…。ね、あやめさん?もう、面倒くさい関係やめませんか?」

「…え?」

「好きだとか、愛しいとか…そういうの、もうお互いとうに突破してると思うんです。だから…。その…俺の、ものになってくれませんか…?」

ジッと見つめ合う二人。
彼女は俺の言葉の意味を暫し考えてから、小さく、「でも…いいの?」と返してきた。

「どうして?今の二人に何か問題、ありますか?」

「だって…。今までそういう雰囲気にならなかったし…」

「それは…どうしても、あやめさんと同じタイミングでいたかったから…」

自分で言いながら照れ臭くなってきた俺は、彼女を腕に抱いたまま、そっと水平線の先を見つめた。

今のままでも満たされてる。それにウソはやっぱりない。
でも、彼女が俺を求めてくれるなら…ちゃんと応えたい。
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