世界でいちばんキミが好き。
天side
「はははっ!ニコちゃん最高だな」
つぎの日、朝イチに
友だちの蛍(けい)にグチろうとしたのに、
こういうときにかぎって、蛍は遅刻をしてくる。
結局、
3限の終わりの休み時間にきいてもらっていた。
「……ほんと、もうやばいんだけど。
ふつう告白だと思わね?
あの雰囲気で
友だちとして好きとか告白してるやつ、
どこにもいねーわ」
はぁー、と大きなため息をつく。
俺、永登 天(ながと てん)は、
幼なじみの日向 笑(ひなた にこ)、通称、ニコに、
ちゃっかり片想いとかしちゃってる。
ニコ以外のひとを好きになったことがない
この一途さには、自分でも引く。
ただ、その片想い相手のニコがバカすぎて
どうすることもできない。
「それがニコちゃんなんだからしかたないよ」
中学で出会ったこいつは、
ニコへの想いや、
こうした悩みをきいてくれるやさしい友だち。
「ニコちゃんかわいいねー」
「えへへ。ありがとうございます」