千日紅の咲く庭で

昔、こんなドラマ見た気がする。

ドラマの中ではこの後、親族で「誰がこの子育てるの」って話し合いするんだっけ。

結局その子供は施設に入るところからドラマが始まるんだった。



参列してくれた県外から来た幼い時に何度か会った気がするお母さんの伯父さんやほぼ初対面のお母さんの従兄弟姉妹の顔を思い浮かべてみるけれど、さっき会ったはずなのに全く思い出せない。



あっ、そうか。
もう２９歳の私は、誰かが引き取るなんてありえないんだ。



お母さんが遺した、この猫の額ほどの小さな庭付きの小さな家で１人で生きていくしかないんだ。