千日紅の咲く庭で
夕方にあまり乗り気じゃなかった私は、熱帯夜の今夜はやめようとメールしたのに、夕立があったから大丈夫だなんて返信してきた。

こうなったら岳は、ウォーキングを決行するに決まっている。


そう思って過ごしていたら、やっぱり岳はスポーティーで、どこからどう見てもスポーツマンといった格好で私の家にやってきた。


今日のコースは、私たちの卒業した中学校まで片道1.5キロ、全長3キロを歩く予定らしい。


私はいつもよりも少しだけ早いスピードで、岳の指導のもとしっかり腕を振りながら歩く。
一方の岳はというと、私の隣に並んで歩いたり、急に50m程の距離をダッシュしたり、私の隣に戻ってきたりして付き合ってくれる。


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