千日紅の咲く庭で
私も少しずつだけど、お母さんの居ない生活に慣れ始めていた。

家に1人で居る時に、お母さんの遺影をぼんやりと眺めては急に寂しくなることもあるけど、以前のように落ち込んだり、泣いたりすることも少なくなってきた。



そしてなんとか美知おばさんや岳に手伝ってもらいながら、ささやかながら四十九日の法要も、一昨日済ませることが出来た。


今日は、岳とウォーキングを約束していた。


四十九日の法要の後の食事会で、最近体力がなくなった、なんて何気なく話題にした私に、岳が急に話に割って入ってきて、私の体力回復を手伝うと言い出したのだ。

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