天満堂へようこそ－３－

今日は見て回るだけ。
そう決めてはいたものの、隅々までみたい好奇心に駆られ、ノアにお願いする。

「そうですね、ではまず、私の事はノアと御命令下さい。次に、ムー様のお部屋なのですが……」

「そういえば昨日どこで寝たんだろう？」

「昨日はルーカス様と遊んでいらしたようで、ゲストハウスの方に」

「懐いたなー」

「姫様は好きな所にと申されてまして、奏太様はどうされるのかと」

「俺の部屋にも来ると思うから、布団だけいるかな？後は水入れと。あいつは自由でいの？」

「姫様について、何やら色々と訓練なさってますが」

「なんの？」

「壁をすり抜けるのはご覧になられたでしょうが、血が混じり少し魔力があるようなので、獣としての本能を抑えるようにと。例えば噛むとか……は良いのですが、血を求めない程度になど」

「そうなんだ……」