異世界の女神様
――バンッ!!!

いきなり部屋に誰かが入ってきた。


「カムイっ!女の子、目ぇ覚めた・・って……何やってんだよ!」
抱き合ってた二人を見て赤面しながら叫んだ。

慌ててカムイから離れようとしたが、カムイが離してくれない。

「何って、わかんねぇの?…愛を育んでだよ。」
カムイの言葉に思わず赤面してしまう。そんなんじゃないのに。

「申し訳ありません、陛下。ダルクって昔から空気を読めない奴で…」
ダルクと言われた人の後ろからもう一人、長い髪をポニーテールにした綺麗な女の人が部屋に入ってきた。

「やぁ、コルディア。こいつの躾、しっかりやってくれよ。」
カムイは笑いながら言った。

って、ちょっと待って。
「陛下って…カムイは王子様なの?」
周りの人は、“何を言ってるんだ”という目でエステルを見る。

「ご、ごめんなさい…。」
そんな視線が辛くて、つい謝ってしまった。


「謝らなくていい。まだこの世界に来たばっかりなんだから、知らなくて当然だ。」
カムイは頭を撫でながら言った。

「そうよ、気にしなくていいわよ。あ、自己紹介しましょう?はい、ダルクから!」




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