言わなきゃわからない?
その週の金曜日。
栄さんのチームが上期の成績がよかったこともあり、打ち上げが行われた。

ちょっとおしゃれな雰囲気の、創作和食のお店。
由貴ちゃんは運ばれてくる料理すべてを写真に納めていた。


「あ、待ってください」


運ばれてきたデザートがテーブルに並べられる。
由貴ちゃんがスマホをスタンバイし、写真を撮るために周囲に待てをかける。
今日はこれが一連の流れになっていた。


「マメだねー」

「たのしいので」


あたしが関心して言った言葉にさらっと返される。


「あ。小西さんの友達申請はどうしたんですか」

「承認した」

「まぁ、そうなりますよね」


由貴ちゃんはスマホを操作している。
撮った写真を早速SNSにアップするようだ。


「相田さん。写真撮りましょう」

「えっ」


由貴ちゃんはあたしにグッと近づく。
あたしが驚いているところで、シャッターが押されてしまった。
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