言わなきゃわからない?
小西さんはいつものあの笑顔で受付にまっすぐやってきた。
何かあるのではないかと身構えたが、あっさりと会場へ入っていき拍子抜けだった。


「じゃあ、引き続きお願いします」

「わかりました」


パーティのスタート時間になった。
参加者リストのほとんどの人が来たことが確認できたため、受付には一人だけ残り会場スタッフのフォローにまわることになった。
あたしは率先して受付に残るほうを選んだ。

パーティ会場ではおいしい料理やお酒が並べられている。
スパークリングワインを飲みたかったけど、仕方ない。

ポケットからスマホを取り出し、由貴ちゃんにメッセージを飛ばした。
【外に出るとき、あたしに飲み物持ってきてください】
すると、すぐに了解というスタンプのみの返事がきた。
あたしはスツールに座ってボーッと待つことにした。

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