オッドアイ
「おじゃまします」
「狭いけどどーぞ」
私は再会したばかりの親友の部屋に上がっていた。
遡ること数分前。
「よかったぁ、あってた」
私が名前を口に出すと硬かった彼の表情が少し和らぐ。
「中学ぶりだね」
「良く分かったね、私だって」
「雰囲気変わってないし。
それにイチゴチョコガン見してたから、イチゴ大好きだったじゃん」
そう言われてさっき目線を走らせていたところに目を向けると、そこにあったのは確かにイチゴチョコの詰め合わせパック。
「よく見てるね」
「人間観察好きだからね」
「…春斗も相変わらず変わってるね」
「よく言われる」
高校が離れて以来10年近く会っていなかった彼。
小学生のころからずっと変わっていて近づく子はなかなか居なくて、彼も彼で一人でいるのを苦にしている様子も無くて。
そんな彼に興味を持った私と幼なじみの祐樹が彼に声を掛けたのがたしか私たちの始まりだった。
「これからどうやって帰るの?ココ最寄り?」
「いや、普通に電車で
ここは会社の最寄り」
「え、もう終電ないけど」
あわてて腕時計を見ると10分前に電車は出ていた。
「うっそ…
タクシーで帰ろっかな…」
「明日土曜だし良かったら俺の家泊まる?
ここから5分くらいだけど」
___そして、今に至る。
「俺リビングで寝るから。
里咲俺のベット使っていいよ」
「え、悪いよ」
「いいから。
俺が泊まってけって言ったんだしさ」
彼にそう言われて部屋に押し込まれる。
「あ、お風呂入る?」
「疲れてるし春斗がいいなら明日でもいいかな?」
「いいよ全然、ゆっくり寝て下さいな」
彼からスウェットを貸りて、着替えてベットに入ったときには時計の短い針はすでに2を過ぎていた。
いつもと違う布団の匂い、洗剤とは少し違う爽やかな匂い。
香水か何かかな…?
そんなことを考えながら私の意識は少しずつ沈んでいった。
「狭いけどどーぞ」
私は再会したばかりの親友の部屋に上がっていた。
遡ること数分前。
「よかったぁ、あってた」
私が名前を口に出すと硬かった彼の表情が少し和らぐ。
「中学ぶりだね」
「良く分かったね、私だって」
「雰囲気変わってないし。
それにイチゴチョコガン見してたから、イチゴ大好きだったじゃん」
そう言われてさっき目線を走らせていたところに目を向けると、そこにあったのは確かにイチゴチョコの詰め合わせパック。
「よく見てるね」
「人間観察好きだからね」
「…春斗も相変わらず変わってるね」
「よく言われる」
高校が離れて以来10年近く会っていなかった彼。
小学生のころからずっと変わっていて近づく子はなかなか居なくて、彼も彼で一人でいるのを苦にしている様子も無くて。
そんな彼に興味を持った私と幼なじみの祐樹が彼に声を掛けたのがたしか私たちの始まりだった。
「これからどうやって帰るの?ココ最寄り?」
「いや、普通に電車で
ここは会社の最寄り」
「え、もう終電ないけど」
あわてて腕時計を見ると10分前に電車は出ていた。
「うっそ…
タクシーで帰ろっかな…」
「明日土曜だし良かったら俺の家泊まる?
ここから5分くらいだけど」
___そして、今に至る。
「俺リビングで寝るから。
里咲俺のベット使っていいよ」
「え、悪いよ」
「いいから。
俺が泊まってけって言ったんだしさ」
彼にそう言われて部屋に押し込まれる。
「あ、お風呂入る?」
「疲れてるし春斗がいいなら明日でもいいかな?」
「いいよ全然、ゆっくり寝て下さいな」
彼からスウェットを貸りて、着替えてベットに入ったときには時計の短い針はすでに2を過ぎていた。
いつもと違う布団の匂い、洗剤とは少し違う爽やかな匂い。
香水か何かかな…?
そんなことを考えながら私の意識は少しずつ沈んでいった。