恋の契約は永遠に



「一昨日の夜、麻耶ちゃんと電話していて"ユキ"って人が宗一郎の部屋にきたんだろ?それから何にも連絡ないし、麻耶ちゃん不安で色々考えちゃってるみたいなんだ」


「確かに来たけど、ユキは従兄弟の彼女で、俺も小さいときから知ってる子だし、ユキとは疑わしい事は何もない」


「だけどその日、麻耶ちゃんに連絡しなかったんだろ?」


「それは……」


「電話の最中に女の声がして、それが出張先の部屋に入ってきて、"ユキ"なんて親しく呼んだりしたのを電話越しに聞かされて、不安にならない方がおかしいだろ?誤解なのはわかったけど、美沙の話じゃ麻耶ちゃんかなり悩んでいて食欲ないらしい。宗一郎に話を聞かなきゃ間違いかもしれないし、二人で話す機会を作りたくて俺達が動いたってわけよ」


確かに誤解されても仕方ないし、俺が悪いよな。


「蒼甫、ちょっと頼みがあるんだけどいいか?」


俺は蒼甫に頼みを伝えて、麻耶と話をする為に準備に向かった。



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