ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「小陽ちゃんは今年で幾つ?」


「25歳です」

「25歳か・・・あたしが25歳の頃にはタッ君が産まれていたわね。小陽ちゃんは結婚しないの?」

「今は…副社長秘書として頑張りたいと考えておりますので、結婚のコトは考えていません」

「まぁ、敦司君も小陽ちゃんを嫁に出したくないようだし」

お父様は 『結婚はまだ早い』と言って真剣に話する気もない。

結婚よりも、交際歴がないのが問題で。

「彼氏は居るの?小陽ちゃん」

「いえ・・・」

「ター君も例の秘書と別れて、小陽ちゃんととりあえず、付き合ってみたら?敦司君には内緒にしてあげるから」


「はぁ?」

例の秘書って季実子さんだよね・・・


「まぁ、季実子とは別れたし。今はフリーだけど・・・」

「やっと別れたの…あたし、あの秘書は嫌いだったのよ」


季実子さんとは別れたと訊き、安堵で胸を撫で下ろす。

「何だか…嬉しそうね。小陽ちゃん」

「いえ…別に・・・」

「二人共美男美女でお似合いだし、付き合いなさいよ」


「小陽は無理だ」


「何で無理なの?無理と決めつけるのはよくないわ。試しに付き合ってみて、ダメなら別れたらいいじゃない」

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