ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
小陽は俺のそばに来て、後ろから抱きついた。

「泣かないで下さい…また、挑戦すれば…赤ちゃん授かりますよ」

俺は小陽のカラダをやんわりと離して自分の腕の中に抱き締める。


小陽はカラダと心に傷を負いながらも俺を気遣ってくれた。

俺も小陽を気遣う。


―――――――こんなにも強い絆で結ばれた俺達のなのに…どうして子供には恵まれないんだろうか?


「鍋のお湯が沸騰していますよ」

「俺としたコトが・・・」

俺は慌ててパスタポットからパスタを取り出して鍋に放りこんだ。

「豪快ですね・・・」

「男の手料理だからな・・・」

パウチのナポリタンを茹でてパスタにぶっかけただけの夕食。

そんな手抜き料理でも小陽は喜んで口に運んだ。

「!?」

俺のスマホに蓮からの「Line」


「一匹だけ飼い主が見つからず悩んでいます。拓真さん、仔犬飼いませんか?」

「仔犬??」

「どうしたの?」

「蓮が仔犬飼わないかって・・・レトリバーの仔犬だって。一匹だけ飼い主が見つからなかったみたいだ・・・」

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