ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
小陽は無事に手術を終えた。
俺は小陽の胎内に居た赤ちゃんを見せて貰った。

人の形にすらなりえていない小さな物体。

これが俺と小陽の子供・・・


俺は初めて授かった子を小さな棺に入れて、葬るコトにした。


翌日には退院して、小陽と部屋に戻った。

「何か作りますね・・・」

「いいよ。俺が作る!小陽お前はゆっくりと休んでおけっ」

「でも・・・」

「いいから…今は安静にしてろ」

俺は小陽を気遣い、キッチンに立った。


「パスタでいいよな」

俺はパスタ鍋に水を注ぎ、コンロの火にかける。


二人で喜び合ったのは束の間の出来事。

「ゴメンな・・・小陽。
普通に子供が作れないカラダで・・・」

俺は初めて小陽の前で涙を見せた。

「拓真さん・・・」



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