【短】手作りじゃなくてごめんね?
おまけ

全部知ってるから



朝日side




もうすぐ2月の大イベントが近付いてくる。

なんでか俺が一番そわそわしてて、正直自分でも気持ちわるい。


今年のバレンタイン。好きな奴から貰いたいんだけどさ、これが難しいんだよな。


前の前に座ってノート等をしまう女の子を見て思う。


ほんとどんだけアピっても気付いてくれない朝倉。
同じクラスになって浮かれていたのは多分俺だけだ。


朝倉は誰かにあげるんだろうか。気になる。ヤダな、俺以外のヤツにあげるとか。


あー、どうする俺!


席を立った朝倉に俺は咄嗟に思い付いたことを言った。正しくいえば、口が勝手に動いてた。


案の定驚いた声と表情を向けられた。でも、ここは粘る。

知ってるんだよ。こんな表情する訳を。



だから、俺は……。




「美味しければ、なんでもいいから」



そう告げたんだよ。



だって、朝倉が好きだからさ。


そんなことまだ言えねーけどな!




𝐹𝑖𝑛.
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