お隣さんと、半同棲?!
ドンッ


力強く壁を叩きつけた戸田の顔は、わたしの目の前にある。


「ねぇ、俺の秘密、知っちゃったでしょ」


その圧にやられて、多分わたしの顔は引きつっているだろう。


「な、なんのこと?」


戸田の言っている意味は理解できていた。


でも、本当のことを答えると何をされるかわからない。


ていうか、もう経験済みだし。


「なあ、今の絶対に言うなよ」


強い目力に負け、わたしは「はい」と、小さく答えた。


学校では絶対に見せない、彼の裏の顔を垣間見てしまった。


そして、知ってしまった。


彼が極度の手フェチだということを。
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