コンパスと鍵と真紀子さん

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紺ちゃんと白ちゃんが秘密の会合をして、同じ部屋で私と白ちゃんがその名残を感じて、お昼休みは幕を閉じた。


ささやかなようで、きっとこれから何かが変わって行くんだ、
そう感じた私の想いが間違いではなかったと気付かさせられたのは、
お昼休みのすぐ後だった。





5限、現国。
担当教師、白峰。


なんだかまるで図られたみたいだな
って思ったけれど、実はそんな考えが頭に浮かんでくるのはクラスで私だけなんだと思うと不思議だった。

白ちゃんと、奇妙な20分の時間を共有した、私だけ。



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