コンパスと鍵と真紀子さん




「手を動かしながらで良いから聞いてほしい。」




ああ、勿論頭も動かしながらだよ。と黒板の前の細身の彼が語り出す。





少しの子が、頭をあげた。
不思議そうに。



無理もない、だってこんなの初めてだもの。

私も軽く驚いているはずなのに、前からこうなることが分かってたみたいな気分だ。








「一回やってみたかったことなんだけれども、」



髭を小さく掬った。




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