陽だまりの林檎姫
「クビだって言われない限りここに居座るつもり。」

「ふふ。頼もしいわ。」

栢木が紅茶を飲み干す頃にミライの作業も終わり、3人はまたそれぞれの場所へと向かっていった。

階段を上って自室に向かう際に見える北都の部屋の扉。

少しの間見つめると栢木はそのまま自室へと足を進めていった。

この屋敷に入った時から決めていたことがある、それは決して自分からこの居場所を手放すことはしないということだ。

そんな贅沢をできる身分にない、それにここ以外に行くところもないのだから当たり前の決意なのだ。

階段を上りきったところで北都の部屋が目に入り足を止めた。

あの逃亡癖もさすがに今日は屋敷から抜け出すことは無いだろう。

栢木は今日の残りの時間の動きを考えながら少しの休息を取る為に部屋へと戻った。

「とりあえず、お疲れ様。」

自分への労いも忘れずに。

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