三人のイケメンパパと、小さな月姫



「ヤベえ…!!
…100kmの球に対応出来ねえ!!」


「真木は何を目指してるんだよ!!」


バッターボックスで
シャツの腕をめくりあげ
妙なテーマを口ずさみながら
バットを振り回す真木


… 自分が来たかったんだなコイツ




それで、当の女子高生
イノウエ ユウコさんは ―――


俺達の後ろ、透明の敷居
休憩席みたいな所に座って
また下を向いたまま、何も喋らない




ハルトは併設されてる
喫茶室へ、月姫を連れて入ったまま
何か、本を読んでいるのが見えるだけ


… ここに来るまでの車内で
ハルトが彼女に、何を言い出すか
本気で、戦々恐々としていたんだけど


『期待外れ』って言葉はこの場合
使い方、間違ってるのは判ってる


… 拍子抜けって方が、合ってるのかな
拍子抜けする位、というか
存在を無視したみたいに 無言で

でも彼女には
ちゃんと事情を、聞かなければいけない




… どうして、赤ん坊を捨てたのか


一体 何があったのかを ―――




< 116 / 203 >

この作品をシェア

pagetop