三人のイケメンパパと、小さな月姫
それは、少し涙が出そうな
恋人達のサイレント映画
「な… 真木!
お前、彼氏と連絡取れてたのか?!」
「いんや
さっきの野球部の奴らも
寮に入ってるって聞いて
ちょっと協力して貰った」
「…そっ…かあ…!」
泣きじゃくる、井上さんの肩を抱きながら
俺達と目が合うと
彼氏はペコリと、深くお辞儀
真木は
手の動きで『車に入りな』と
少しだけ笑って、二人も それに習った
… よかった
彼氏が、どんな奴なのかって
実はかなり、心配していたから
彼女の言う通り、結構いい男だし
顔つきも、しっかりしてる
それに
… 心配してたみたいだけど
大丈夫だよ、井上さん
彼氏が、駆けて来た様子みても
君をキライだとかいう雰囲気
全然、なかったからさ
連絡、あまりなかったのは
部活とか、新しい生活とか
そういう事で、いっぱいだったんだ
きっと ―――
「ま、これからだな」
「 え 」
真木はそれだけ言うと
手に持っていたのとは
違う雑誌を取って、レジに向かうと
軽食コーナーの席に座って
コーヒーを待った
… ジロジロ見ていちゃ悪いし
一応俺も、同じ席についたけど…
「… これからって?」