断罪アリス
ベランダへと出ると、生ぬるい夜風が頬を撫でた。
今は7月の半ばを過ぎた辺り。
梅雨は明け、これからは暑さに耐えなくてはならない夏がやってくる。
「気持ち悪い風だ……」
隣にいる朱鷺は生ぬるい風に眉をひそめた。
そんな彼を余所に、私はベランダの格子に頬杖をつく。
ふと、視界に一つの影が映った。
その影は少し前までこの部屋に顔を出していた女の子のもの。
「……女の子が一人で出歩くには少し遅い時間かな」
頬杖をつきながら見下ろしているとその子は気にすることなく、夜道を歩き始めた。