断罪アリス


「藤邦アリス!あたしの弟をよくも連れ去ったな!?」



勢いよく開いたドアと怒号と共に部屋に入ってきたのは思っていた通り我が姉、小鳥遊七砂だった。




「いらっしゃい、なっちゃん。早かったね」




「うるさい、なっちゃん呼ぶな」




青筋を浮かべるなず姉に対して、藤邦さんは平静としている。



「なっちゃんはなっちゃんでしょ。それに、此処は土禁だよー」



「小鳥遊七砂だ!土禁なのか、すまない」



なず姉は怒っているはずなのに彼女の指摘に靴を素直に脱いだ。



そして、仕切り直すように咳払いをする。




「それで、弟は……天河は何処に?」





「んー、目の前」




藤邦さん気の抜けたような声で言いながら俺を指差した。








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