断罪アリス
────────────
─────────
─────
──
「何なんですか、その話……」
俺は藤邦さんに聞かされた話に声が震えた。
聞かされた話はあまりにも現実味がなかった。
何せ、日本政府が法で裁けない犯罪者を裁くための人を作るために人体実験を行っている、というものだ。
刑務所の凶悪犯罪者のDNAを採取し、人工的に作られた受精卵に組み込む。
そして、人として育ったら政府に従順になるよう育て上げ、犯罪者の裁き方を身に付けさせる。
そんなことはあってはならない。
「その個体の中でも切碕は群を抜いて優秀だった。何せ、組み込まれたのがあの殺人鬼だったからね」
藤邦さんは淡々と言葉を紡いでいる。
何でこんな平静でいられるんだ?