Spice‼︎
ストッキングを履かないで帰ると
寒い季節でも無いが下半身が冷える。

梨花は地下鉄に乗る前に風間に連絡する。

「風間くんもう帰ってる?」

「はい。さっき帰りました。」

「悪いけどバスタブにお湯張っておいてくれない?」

「わかりました。」

そして家に着くとすぐにお風呂に入れる状態になっている。

風間が居てくれると本当に助かる。

今日は珍しく梨花の部屋に風間が泊まる。

明日から二人で熱海に一泊で遊びにいく。

梨花はまだ旅行の支度が出来てないから
今夜は風間に泊まってもらうことにした。

梨花と2人きりで過ごすために風間は客室露天風呂付きの部屋を予約した。

風間は茉美と食事した後、自分の部屋に戻り
旅行の支度をして梨花よりもずっと早く梨花の部屋で梨花が帰ってくるのを待ってた。

「ごはん食べました?」

「うん。」

「きょうは桐原課長…いや次長と?」

梨花はその質問に答えない。

「お風呂入ってくるね。」

そのとき、風間は気がつく。

「梨花さん、生足ですね?」

「あぁ、伝染しちゃって…駅のトイレで脱いできた。

それで寒くなっちゃってお風呂にお湯入れてって頼んだの。」

風間にはそれが嘘だとわかってる。

あんな下着をつけさせる桐原次長が望みそうな事だと思った。

「梨花さん、一緒に入ってもいい?」

「え?風間くんちのお風呂なら良いけど…
ウチは狭いでしょ?」

「だから一緒に入りたいんだけど…」

オトコはみんなどこか変態だと梨花は思う。

「うん、いいよ。」

でも梨花は頼まれると断れない。

桐原のことも風間のことも大切だから。

「やっぱり脚冷たいですね。」

風間が梨花の脚を持ち上げその指を温めるように口に含む。

「あ…」

梨花はおもわず声を漏らした。





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