なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

男はひっと悲鳴を上げて、一歩後ろへとたじろいだ。




「先生!こっちです!」


「おいっ!お前ら何やってんだ!!」


先生達が、校舎からこちらに向かって駆けてくるのが見える。


金城くんと山下さんだ!


先生達はすぐさま抵抗する男達を捕らえる。


息を切らした山下さんと金城くんが私へと駆け寄ってきて、心配そうに顔を覗き込んできた。


「花枝先輩大丈夫でしたか!?」


「うん。ありがとう。私は平気。ただ、長瀬が……」


男達の方に目を向ければ。


「長瀬!お前もだ!来いっ!」


長瀬も一緒に先生達に連行されるところで。


「先生!違います!長瀬は……」


それを止めに入ろうとした瞬間。


急に長瀬の体が傾いて。


–––––––––––ドサッ!


力なく地面へと倒れてしまった。



「長瀬っ!!!!」



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