なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

箸に刺さった唐揚げを私に向けながら、茉莉が呆れ顔で傷口をえぐってくる。


「まぁまぁ荒木。花枝も悪気はないんだから」


と、購買のパンを頬張りながら私を庇ってくれる金城くん。


「それだけ長瀬のヤツが信用ないってことですよっ!」


と、金城くんの横でお弁当のご飯をかき込む山下さん。




ただ今、昼休み。


屋上へと続くドアの前、畳3畳ほどのスペースにて。


なぜかこのお馴染みメンバーで、長瀬対策会議が行われていた。



「で?ちなみにその後、長瀬は?」


「こ、心ここにあらずといった感じで、フラッとどこかへ行ってしまいました…。その後は姿を見ていません…」


あの後、長瀬には伝え忘れてたということを正直に話して謝罪した。


だけど長瀬は、まるでぬけの殻にでもなったみたいで、私と視線を合わせることなく「分かった…」とだけ言ってどこかへ行ってしまったのだ。


普段、あんまり物事に動じないヤツなのに…。


というか、動じてるかどうかも分からないっていうか……。


「恐らく、ホシは相当ショックを受けた模様」
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