なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
「卒業生の皆さん。卒業おめでとう。3年間という長い月日を、後悔なく過ごすことができましたか?失敗を恐れて立ち止まってしまったり、傷付きたくないからと逃げてしまうこともあったでしょう。だけど君達が今こうして凛々しい姿で門出を迎えられたということは、少なくともそれに負けるようなことはなかったということだ。僕はそれを、心から嬉しく思います」
校長先生は笑みを浮かべ、白く蓄えたヒゲを誇らしそうに触ってまた言葉を紡いでいく。
「きっとこれからも…いや、これからこそ苦しいことや辛いことは待っています。しかし、どんな苦境に立たされようとも、この3年間で得たものはいつまでも忘れないでください」
校長先生の言葉は、まるで自分に向けられているみたいで、私の胸を熱く焦がす。
他の生徒も同じよで、校長先生の言葉に静かに聞き入っている。
「苦しかったことや辛かったこと、楽しかったことや幸せだと感じた経験は、君達の勇気となり、これからも支え続けてくれることでしょう。この素晴らしい3年間の思い出を胸に、強く歩んでいってください」
高校生活3年間。
ただただ、平和に過ごせればそれでよかった。