お見合いですか?
 「どうしたの?急に機嫌よくなって。」
「そうか?」
そんなに分かりやすかっただろうか?
「なんか、気持ち悪いくらいにやけてたよ。」
「失礼だな。まぁ、これはやらせて貰うよ。ありがとな。」
もう、用はすんだとばかりに、席をたった。

 
 「あっ、もうすぐ休憩だからさ、お昼食べてかない?社食で。意見聞かせて欲しいの。」
「ああ、良いけど」
揃って、社食へ移動した。

 「久しぶりだね、こうやって2人で食べるの。」
「ああ。」

 目の前の彼女とは、俺が支社に来て、半年経たない内に付き合い始めた。
 3年程前に彼女の転勤が決まって、なんとなく別れてしまったが。
真面目に付き合ったのは、彼女が初めてだったかもしれない。自分なりに大事にしてたし、いずれ結婚するかも、そんな風に思っていた。

 「でも、元気そうで良かった。」
不意に、彼女がそう言って俺を見た。

「戸田さんも元気そうで良かったです。」
「名前でいいのに。なんか他人行儀だね。」
「ええ、他人ですから。」
「なんか、変わったね。悠斗。」
「変わらない方が、おかしいだろ。」
「そうかしら?そこまで、距離おく必要ある?」
「俺だったら、元カノに馴れ馴れしくして欲しくはないけど。 別れても友達とかって、出来るもん?」
「うーん、友達になりたいわけじゃないんだけどね。」
 目の前の冷やし中華をつつきながら、彼女は言葉に詰まっている。
そう言えば、意見を聞かせて欲しいって言われたけど、聞いてこないな。
口実だったのかもしれない。そんなことを思っていた。
「ねえ、もう一度やり直せないのかしら、私達。」
< 107 / 163 >

この作品をシェア

pagetop