喜怒哀楽が、全てのものが帰ってきたら・・・
最後の感情は[・・・]
「あー何であんたなんか生んでしまったんだろう!ほら、水!」

「ありがとうございます。」

その地下室らしき部屋に二人の女性がいた。
一人は大人、もう一人は子供。
おそらく二人は親子だろう、しかし子供の方はとてもボロボロの服を着ていた。

「おかあさんお腹すいた。」

ドアの外から声が聞こえる。おそらく、いやこの声は子供の妹の声。

「あらーごめんなさい今作りに行くわ!
・・・お前、今日もこの部屋から出るなよ!」

「分かりました。」彼女はいつも道理返事をする。

「あ!お母さんちゃんと手洗ってよ。あいつの汚れがつく!」

「分かってるわよ当たり前でしょ!お母さんだって嫌なんだから。あんな子と同じ空間にいるのは。」


子供・・・私は嫌われている。私は水川りの。17才で一応高校三年生。学校にはずっと行ってない。お母さんいわく私にお金をかけるのはもったいないらしい。

しかしこんなに長い間学校行かないのってこの子供の将来はどうなるのだろうか。これは前に私が考えていたこと。でもお母さんに言われているから私の意見を言ってはいけない。

・・・やってしまった。こんなに私のことを喋ってはいけない。こんな子供を知りたいと思う人はいないと言われていたのに申し訳ありません。

今渡されたのは500㍉㍑のペットボトル、また一週間これだけで生活することになる。普通ならお腹が空くのだろうけど・・・もう慣れてしまった。

今日は妹の誕生日、らしい。だから二人は凄く楽しそうだ。私の誕生日は小学4年生までは楽しかった。

さて、もうじき夜になる。寝よう。
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