【完】BLACK JOKER -元姫VS現姫-



あっけらかんと会話を変更するわたし。

万理に「ひのちゃんと音ちゃんの対面はもうすこしあとで」と言われたから、今日はこのままおひらきにするか、どこかへ行くか。



話し合った末にみんなはこのあと一応、百夜月に顔を出しに行くようで。

……そうなればわたしは行く必要がないから、夕李の裾を引いた。



「ん?なに、ひの」



「このあと暇?」



「まあ、残念ながら予定はねーわ」



「じゃあ、買い物付き合って。

今度かのちゃん誕生日だから、プレゼント選びに行かなきゃ。時間あるならご飯行こうよ」



「お前いまパフェ食ったじゃん……」




一体何時まで買い物するつもりだよ……と。

わたしの長時間に及ぶ買い物癖を知っている夕李はすっかり呆れてるけど、いつも結局その長時間に付き合ってくれるのは夕李だ。



かのも付き合ってくれたりするけど、いまは受験前だからあまり声はかけたくない。

どこの学校に行くの?って前に聞いたら、「お姉ちゃんと同じとこ」って笑った妹がかわいかったから、抱きしめておいた。



「放課後デートとか青春だよねー」



「お前の放課後の予定バイトだもんな」



「はっやばい今日もバイトだ……!

倉庫に顔だしたらすぐ帰んなきゃ間に合わないかもー!」



「はいはい、じゃあ行くよ」



ぞろぞろと連れ立ってファミレスを出る間にも、感じる女の子たちの視線。

結局お会計は全額綺世が負担してくれたらしいのだけれど、いくら使ったのか怖くて聞けなかった。



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