祐也と私と一平先輩
「今日は早いし私たちもデートしない?」

私の思考を止めるかのように玲奈が黒岩くんに声を掛けていた。


「そーだなぁ、久しぶりの梅雨の晴れ間だし」


「じゃ決まりねっ!
綾乃、おっ先~!」


玲奈は私にウインクを投げると、黒岩くんの腕を引きながら出て行ってしまった。


残されたのは私と小坂くん。



「....あの..」


「一緒に帰ろうぜ」

お先に失礼します的なことを言おうとしてたんだけど、意外な言葉を小坂くんに投げられて一瞬戸惑ってしまう。


「ほら、行こうぜ」

ぶっきらぼうに言うと小坂くんは生徒会室のドアを開ける。


「あ、うん」
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