祐也と私と一平先輩
清良は椅子にもたれかかる。

「懲りもせず、次から次へといろんな子が毎日ご苦労ね。
そもそも、一平がつきあってくれると思ってんのかしら?」


他人が見たらゾッとするような清良の醜態。

「一平よ?並の女がつきあえるような男じゃないんだけどな~。

確かA組の高橋は三回も渡してたっけ?
いい加減諦めなさいよ。高橋なんて絶対無理なんだからさ。自分の顔、鏡で見たことないの?あははっ.....ふんっ」


吐き捨てると、清良は手紙をもとに戻した。




しばらくして、


「お待たせ」


一平が帰ってきた。


「ありがと一平」


”ウフッ”整った顔を傾けながら、何食わぬ顔で答える清良だった。
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