懐恋。
第1章
桜舞うこの季節。澄んだ空が気持ちいい。緑も生い茂って春真っ只中。そう。春って事は新学期。

まだ皺一つない真っ白なワイシャツに腕を通して、赤と黒と白のチェックなリボンとスカート。それに紺ソックスを合わせて姿鏡の前で1周くるりと回ってみる。

中学時代はセーラー服で夏は白地に紺。冬は黒地に白というなんとも平凡な制服だったため高校生になったら絶対可愛い制服着たい!と心待ちにしていた新高校生。

あ、私の頭じゃなかなか順調にはいかなかったよ?
だから親友の本田沙月(ほんださつき)にスパルタで勉強というものを叩き込まれ晴れて私が着たい制服の高校に通える事になったの!本当にさっちゃんには頭が上がらないや!

あ、自己紹介遅れました。私は一条明音(いちじょうあかね)。
なんて言うのかな?周りにはよく天然だのおっちょこちょいだの言われるけど私は全然そんな事思ってないの。

さっちゃんとは中学で出会った私の大切なお友達。
ショートカットがよく似合っててスポーツも万能で、そう私にはないものを沢山持っててすごく憧れるの。
サバサバしてて時折グサってくる言葉も言われるけどそれでもさっちゃんと同じ高校に入れたことが嬉しい。

それにさっちゃんには中学時代から一個上のサッカー部のキャプテンだった先輩と中学2年から付き合ってるって私には凄い羨ましい。
私は今までまともに恋愛もしたことがないの…。
あれ?私ってそんなに魅力ないのかな…?

わ!こんな事考えて鏡の前でボーッとしてたらもう家出る時間!!入学式早々遅刻なんてやだよ!それに絶対さっちゃんに怒られる!!
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