姫、私は誓います。

邪魔になるような事は避け、放っておく、そっとしておくという強さを持っている。あいつはそういう奴なんだ。そういう奴に育ってくれたんだ。悩んでいれば解決策が見付かるまで放っておく。見付かれば全力で応援して全力で協力する。
それで良いんだ。俺たち親子はこれで良いんだ。ある程度自立していてくれればダメ元でしか甘えて来なくなるからな。レンはそれで充分やっていけるように育ててきたつもりだ。二人のように心配しなくても何とかなるものだ。俺たちはこれで良いのさ。
これで、俺が死んでもちゃんと生きていけるだろう。悲しむ時間が少し減ってくれるだろう。良いんだよ、俺のために悲しまなくたって。

「俺とレンはこれが一番居心地の良い距離感なのさー」

「へーへー」

「レンもそう思っているんならそれでも構わないんですけどねぇ」