甘いあまいイチゴの香り

ケーキを食べ終えると、みんなで初詣に行くことになった。

二人ではなかったけど、はぐれないようにと、
私の手を繋いでくれたことが嬉しくて、
隣に菫ちゃんがいるのに、私は舞い上がっていた。



お参りをするために並ぶとすごい人で
どんどん押されてしまう。


ドンッ!

「あ、ごめんなさい!」

人とぶつかったと思うと、
あっと思うと冬馬くんとの手が離され、一瞬目を離したすきに見えなくなってしまった。



どうしよう、、、
みんなとはぐれた、、、

焦ってキョロキョロしていると、
右手が暖かくなって、冬馬くんだと思って見上げると
一馬くんで。。。


「さくら、いなくなるからビックリした。
冬馬じゃなくて悪いけど、俺で我慢して??」

私はガッカリした気持ちを隠して、一馬くんに微笑んだ

「ううん、ありがとう!みんないなくて焦っちゃった。
ごめんなさい!!」


冬馬くんが心配しているかもと思ったけど、一馬くんが私を見つけたと連絡してくれていたようで、お参りが終わったら鳥居で落ち合うことになった。


一馬くんに手を握られ、人の流れにそって進んでいくと、前の方からお参りを終えた冬馬くんの姿が見えた。

ふと二人を見ると、冬馬くんの手は菫ちゃんの手を握っていて、冬馬くんが菫ちゃんの髪を撫でる姿がとても自然で私は二人から目を逸らした。


分かっていたことだけど、
見てしまうと辛くて、悲しくて、涙が滲んだ。


でも一馬くんに気付かれたくなくて、必死に唇を噛んで涙を堪えた。
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