君の本気に触れた時…
欲しいなんて…言えるわけない。

彼には、私の本音なんて全部バレていたけど…



「嘘つき」



そんなセリフを言った彼の笑顔に胸がキュンっと大きく鳴った。

高校生だった頃の私が、何度も訪れたこの部屋で…まさかハル君とキスをするなんて想像すらしたことなかった。

何だか、とても不思議な気持ちだった。

それから、ハル君の高校の卒業アルバムなどを見せてもらっているうちに時間も遅くなってきたから、ハル君に家まで送ってもらう事になった。


“ 今日はありがとう。おやすみなさい…”


降りる間際の私の手を取り、彼の方に振り向いた私の唇に彼の唇が重なった。



「おやすみ…理央」


「うん…気をつけて帰ってね。」


彼の車が見えなくなるまで、見送った。


< 216 / 235 >

この作品をシェア

pagetop