クールな課長とペットの私~ヒミツの同棲生活~
葛城さんが私を信じてくれないことや酷い言葉で頭が真っ白になり、彼を見上げながら出てきたものは――涙。
大粒の涙がぽろりとこぼれると、後は堰を切ったように頬を流れ落ちていった。
「違います……わ、私……本当に……あなただけ……なのに……」
幼子のようでみっともないけれど、しゃくりあげながらも何とか言葉を伝え続けるしかない。
「私……本当にあなただけです。小学生からずっと……性的なイタズラをされて……職場でセクハラされても……か、身体を許すことはしませんでした。だって……大切なひとに……しか……許したくないからです」
途切れ途切れでも、ちゃんと伝えなきゃ、と必死に言葉を紡いだ。
「わ、私は世間知らずですし……恋愛に疎いし……バカですけど……か、簡単に身体を許すことはしません。だって……大切だって解ってますから。本当に大切なひとにしかあげたくないんです……だから」