クールな課長とペットの私~ヒミツの同棲生活~
「んんッ」
すると突然、葛城さんは唇を重ねてきた。まるで私の言葉を遮るように。
「んぅ……」
逃げるのは許さない、という様に顎を掴まれて熱いキスを受け止める。彼の舌で散々なぶられ息が苦しくなる頃、いつの間にか涙が止まってた。
「……済まなかった。おまえが初めてなのは……誰よりもオレが知ってたのにな。昔の辛いことまで思い出させてしまった」
そう言った葛城さんは私の涙を指で拭いながら、悔恨の情を滲ませた声色で謝罪してくれた。
「オレも、大概心が狭いと自分でも驚いたよ」
両手で私の頬を包んだ葛城さんは、コツンと軽く額同士を合わせて囁いた。
「……オレは、今はおまえだけだ。だから……おまえをオレにくれないか?」
まっすぐな、葛城さんの瞳。そこには迷いも何もなくて、ただ真摯に私が欲しいと言ってる。
それだけに胸が強く打たれ、私はゆっくりと頷いた。
「はい……私を……好きにしてください。私は、あなたのものですから……」
あなたの、ペットだから。そんな無粋な言葉は言えなくて。葛城さんを求めるように手を伸ばすと、彼はしっかりと握りしめてキスをくれた。
「……後悔、するなよ? クリスマス中抱き潰すからな」
「……構いません。あなたなら私は……」
私がそう応じた瞬間、葛城さんの唇が私に噛みついてきた。