再び始まった恋。
あたしからの連絡?
「自分から聞いといて、掛けてみようとはするけど…実際、番号を目の前にしてどんな話しよう?みたいな色んな思いが出てくる訳よ…」
うん、うん。頷くあたしに加奈子は柔らかく笑い言葉を続ける。
「夕佳里から掛かってこれば、そんな思い吹っ飛んで電話に出てしまえばいいじゃない?」
あたしから掛けるの?
えぇ~でも…
「そうゆうのが一番焦れったいのよ。先に電話してしまった方が……相手の少なからず、気持ちもわかるんじゃない?」
気持ち??
「気持ちって……何?」
「先に電話してしまった方が…相手の声を聞きたかったって思ったって事!」
相手の声か…
聞きたいな…
麻生 健永の低い声…
「まぁ…我慢勝負みたいなモノねっ?どっちが始めに折れるかみたいな…」
我慢勝負ね…
どっちかが折れるって…
なんか加奈子の話って…
「なんか……それってさ、好き同士の人の場合じゃない?」
あたしは違うし…