次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
「どうしてってランドホテルのパーティなんだから社長の息子の俺が出るのは当然でしょう。ついこないだまで働いてもいたんですよ」
年上とはいえ、一族内でも会社組織としても立場の差は歴然としている。敏彦さんは礼をわきまえた話し方だが、不本意さを隠してはいない。
「ほお、働いていた、と。ですが、宿泊された女性客に付きまとって別会社に飛ばされた人間が出席するのは好ましくないのではありませんか?」
決して大きな声でもないし静かな口調だけど、威圧感に満ちた話し方は反論を許さない。厳しい視線で睨まれて、敏彦さんがぐっと息をのんだ。
「ま、まぁ、まぁ。今夜は折角の機会ですもの。駿介さんにもパーティを愉しんで頂きたいわ。お料理もすっごいんですのよ」
危険な空気を察した睦子叔母が場違いな程明るい声を出した。
「それでは、私たちはちょっと失礼させて頂きますわ。ご挨拶したいお客様がありますので」
駿介が了承の頷きをするも、引きつった笑みを浮かべながらそそくさと二人は退散していった。
年上とはいえ、一族内でも会社組織としても立場の差は歴然としている。敏彦さんは礼をわきまえた話し方だが、不本意さを隠してはいない。
「ほお、働いていた、と。ですが、宿泊された女性客に付きまとって別会社に飛ばされた人間が出席するのは好ましくないのではありませんか?」
決して大きな声でもないし静かな口調だけど、威圧感に満ちた話し方は反論を許さない。厳しい視線で睨まれて、敏彦さんがぐっと息をのんだ。
「ま、まぁ、まぁ。今夜は折角の機会ですもの。駿介さんにもパーティを愉しんで頂きたいわ。お料理もすっごいんですのよ」
危険な空気を察した睦子叔母が場違いな程明るい声を出した。
「それでは、私たちはちょっと失礼させて頂きますわ。ご挨拶したいお客様がありますので」
駿介が了承の頷きをするも、引きつった笑みを浮かべながらそそくさと二人は退散していった。