VOICE~君の声を求めて

響くんに話をしていたら、1時間目が終わりのチャイムが鳴った。




なんか響くんに話したらスッキリしたな……。




「じゃあ私いくね、話聞いてくれてありがとう」




「ん」





バタンッ





私はそれから1度トイレに行き、目が腫れてないかを確認した。




腫れてたらいろいろ詩音に聞かれるだろうし……。




詩音にこのことを話すのは無理だし、詩音にはなるべく嘘はつきたくないから。




「よしっ!腫れてないかな?」
私はトイレで独り言を呟いた。





走ってみだれた髪を
手ぐしで整え、教室へ戻った。




案の定だれも私がいなかったことに気づいてはいなかった。



よかった……。



騒がれたら面倒だし……。
でも……
私の心はキリキリと痛んだ。





なんでかな?
わかってたはずなんだけど
前にもこんなことあったな。
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