カレシとカノジョ。


雫、俺はお前との約束を今度こそ守るよ


ーーーー

カランカラン…

俺は病院の近くにある花屋に向かった

前にも雫に花を買ったとき、ここに来た


「あの…“ カランコエ ”って花、ありますか」


「あらあら、もしかしてあの時の?」


にっこりと笑う優しそうなこのおばあちゃんにも見覚えがある。


「はい、俺のこと、覚えてるんですか?」


「もちろんだよ。
あの時、君の話を聞けて若返ったよ。ほほほ」


思わず俺は赤面する


「カランコエだね、裏に丁度届いたばかりのがあるから持ってくるよ」


そういっておばあちゃんは
店の奥に入っていった。






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