届くなら、あの日見た空をもう一度。
「バイトはしてないけどさ。
お年玉とか小遣い貯めてたからコーヒーくらいなんてことないよ。
誕生日がきたらバイトだってするしさ」
いままでより少し低いトーンで、力強い視線を向けながらかなちゃんが呟く。
絵を描いてる時と同じ目だ。
黒々とした瞳に強い力を込めた真剣な目。
「そっか。でも今日は遠慮しとくよ。
ありがとう」
曇りのないその瞳に私が映っていることがとても嬉しくて。
同時にとても苦しかった。